
美幌町内でフリースクールを運営する佐々木勇貴さん(39)が、公益財団法人北海道青少年育成協会の2025年度こども・若者応援顕彰(こども・若者への支援活動個人の部)を受賞した。
佐々木さんは中学校の元体育教諭。2021年まで14年間、大阪府で務めた後、美幌町に移住し、22年にフリースクールと通信制高校サポート施設を併設する「ゆめとこスクール」を開校した。「どろんこさん」の愛称で、スクールの運営に加え、講演など地域に根ざした活動に取り組んでいる。
2日に町民会館で表彰式が行われ、育成協会専務理事兼事務局長の東田俊和さんがどろんこさんに表彰状を手渡した。
どろんこさんは謝辞で「多くの人に助けられ、支えられたお陰です。子どもたちのそれぞれ異なる悩みに対して、教えるのでなく、一緒に進んでいきたいと思っています」と述べた。
東田さんは「美幌発のムーブメントの種が大きく広がっていくよう、引き続き活動を進めてください」と激励した。
現在は小学3年生から高校3年生まで10人ほどが通学。子どもたちの希望を大切にして支援を行い、子どもと保護者の意見が異なる場合などは間に入って話し合うこともある。自宅に引きこもっていた子どもが、スクールへの通学を通じ、自らの意思で転校や進学を決めたケースもあるという。
今後は「子どもたちの居場所、(高校の)進学先として町外にも広げたい。また、絵本制作にも取り組みたい」などと展望を述べた。 (浩)