
「カーリングホールのアイスメイク技術と競技への影響」をテーマに日本雪氷学会北海道支部などが開催した講演会。会場となったアルゴグラフィックス北見カーリングホールでアイスメーカーを務める奈良浩毅氏が難解な〝アイスづくり〟を分かりやすく解説した。
2020年のオープン当初は、ストーンの滑りが世界最速と言われた同ホール。氷の材料となる水は、自家製でろ過する北見の純水が他に比べ良質で滑りが良かったと振り返る。それも23年頃からは落着き、最近のトップ選手の意向もそうなってきているという。
タンクを背負い、氷上に水をまくぺブリングは、ホースの先のジョウロ状の部品が水しぶきの大きさを決める。最初にまくのは15度の水で片道50秒ほどかけて。2回目は40度のお湯を40秒ほどの速度でまいて仕上げる。
「お湯のほうが表面でゆっくりと凍り、水よりも平らな凸面になる」そう。さらにこの表面を削って、ぺブルの山の標高を揃える。「多く削ると曲がり幅が大きくなる。でも削り過ぎてもだめ」
滑りのスピードや曲がり具合など、競技者がなかなかアイスをつかみきれなかったり、逆にきっちりと読んで有利に利用する選手もいて、アイスメイクの醍醐味を感じる。
自身も競技者として公式戦に出場する。アイスを読みきる力が有利なのかと思いきや「難しい」と氷の魔術師にとっても奥深いようだ。「カーリングホールごとに違いがあるほうが面白い。アイスの違いを読みながら、試合観戦するのも楽しいですよ」と勧める。 (寒)
