北見市北見自治会連合会の環境問題研修会がこのほど、北見市東三輪のサンライフ北見で開かれた。北見市廃棄物対策課の早坂亮太さんと美幌町博物館学芸員の町田善康さんがごみや環境についてそれぞれ講話を行った。
早坂さんは「ごみの減量と再資源化」をテーマに講話した。北見市では燃やすごみ、燃やさないごみ、粗大ごみは埋め立て、資源ごみ、プラスチック製容器包装は再利用していると説明。燃やすごみのうち約41%が生ごみで、約80%が水分、約29%が食品ロスであることを明かした。
食品ロスについては「作ったり、獲ったりする人の努力が無駄になるだけでなく、食品を買ったり支払ったお金も無駄になります」。
賞味期限と消費期限は別で「賞味期限はおいしく食べられる期限。匂いや見た目、味に問題がなければ食べられます」と賞味期限が切れていても簡単に捨てないように呼びかけた。
このほか北見市役所などにある小型家電回収ボックスの利用や地元リユースショップの利用などを提案し、「使えるものは最後まで使う。不要なものは資源として再利用し、できないものはごみに」と話した。
町田さんの講話のテーマは「プラスチック製品がマイクロプラスチックに変化する事での環境問題」。マイクロプラスチックについて「大きさが5㍉以下の微細なプラスチックごみ」で、歯磨き粉、洗顔料など工業的に微細状態で製品として生産された「一次マイクロプラスチック」とペットボトルやレジ袋などが自然環境の影響で微細化する「二次マイクロプラスチック」があると説明した。
網走市周辺の海岸にもプラごみはあり、国内や海外の海岸、川にもプラごみが流れている現状を伝えた。
プラごみは毛ガニの甲羅や水鳥の体内からも見つかっており「人体への影響は現時点ではないと言われているが、害があるのではないかという学者もいる」と危惧。
私達にできることとして「ごみのポイ捨てを無くす」「リデュース、リユース、リサイクル政策の推進」「(プラスチック製品を)小さくなる前に回収する」などを挙げ「一人一人の心がけや取り組みがすぐに結果に現れる環境保護活動です」と語った。