北見地区消防組合消防本部は9日、消防隊が心肺停止状態の80代の男性傷病者に対し、未就学児用のAEDパッドを誤って装着し除細動を行ったことを公表した。
同本部によると4月3日、救急出動で北見市内の介護施設に先着した消防隊が、消防車両に搭載していたAEDパッドを傷病者に装着して除細動を実施。その後に到着した救急隊が引き継ぎ、2回目の除細動で心拍が再開、医療機関に搬送した。パッドの誤使用に気づいたのは、搬送後の機器点検時だった。
未就学児用パッドは成人用に比べ電力量が3分の1程度。前回の使用後にパッドを交換する際、誤って未就学児用を補充し、その後の定期点検でもパッドの確認がおろそかになっていたという。
同本部は、傷病者の家族に経過説明と謝罪を行い、所有するAEDの一斉点検を実施。定期点検を複数で行うなどチェック体制も強化した。山田敏文消防長は「この度の事案を重く受け止め、再発防止の徹底を図る」としている。(柏)