北見商工会議所は、今年度第4四半期(1~3月期)の景気動向調査の付帯調査として「価格転嫁に関する実態調査」を実施。「多少なりとも価格転嫁できている」企業が7割を占める一方、「全く価格転嫁できていない」企業が15%あった。
この調査は、エネルギー価格や原材料価格の高騰によるコスト上昇分を自社商品価格やサービス料金に転嫁できているかどうかを把握するもので、昨年4月に続き実施。今回は123社が回答した。
多少にかかわらず「価格転嫁できている」と回答した企業が73・2%で、前回調査に比べ6・5ポイント増加。転嫁割合別では「すべて転嫁」が7・3%、「8割以上転嫁」が15・4%、「5割以上8割未満」が26・0%、「2割以上5割未満」が14・6%、「2割未満」が8・9%、「まったく転嫁できていない」が15・4%。
「全くできていない」は15・4%
「価格転嫁率」は49・8%
価格転嫁できない主な理由として「受注・客足減など取引への影響が懸念される」「主要取引先の理解が得られない」などがあがった。企業が「発注者」の立場で自社の取引方針を表明する「パートナーシップ構築宣言」については「知らない」が58・5%と過半数を占めた。
価格への転嫁割合を示す「価格転嫁率」は49・8%で、コストが100円上昇しても50円ほどしか販売価格に反映できていない状況。業種別の価格転嫁率は小売業が59・6%で最も高く、次いで製造業が52・2%、卸売業が49・4%、建設業が46・7%、サービス業が37・5%。