第13回北海道地方下水道協会の第13回定期総会が16日、北見市内のホテル黒部で開かれた。加盟する道内の自治体、関連企業などから約170人が出席した。
同協会は下水道の老朽化対策や災害対策などの調査・研究、研修などを行う道内組織。北見での総会開催は1984(昭和59)年以来40年ぶり4回目。総会では、今年度の事業計画や予算を承認した。
能登半島地震の事例踏まえ
このほか、国土交通省大臣官房参事官の茨木誠氏が「下水道行政の最近の動向について」をテーマに情報提供。水道整備・管理行政が厚生労働省から国土交通省に移管されたことに伴い、今年4月1日に発足した上下水道審議官グループについて紹介。併せて能登半島地震で被害を受けた上下水道施設の状況を説明した。
茨木氏は「耐震化していた施設は概ね機能が維持できたものの、耐震化未実施の基幹施設の被害により復旧の長期化が生じた」とし、「急所となる施設はしっかり耐震化を図らなければならない」とした。
総務省自治財政局公営企業課準公営企業室課長補佐の伊地知寛光氏は「公営企業としての下水道事業の現状と課題」と題し講演。今後の人口減少や施設の老朽化をふまえ「公営企業は今より少ない職員で多くの課題に取り組む必要がある」と述べ、経営改革や広域化による持続可能な下水道事業の推進を呼びかけた。(柏)