連載 ルール・マナー違反許さない (下)

2024-06-14 掲載

(網走市/社会)

網走市、サケ釣り対策に本腰

 網走市が立ち上げた「さけ・ます等遊漁環境対策検討員会」。現在、サケ・マス釣り愛好者によるルール・マナー違反行為に対するローカルルールの策定準備などを進めている。ローカルルールの策定後、市は早い段階で、場所取り杭の撤去に取り組むほか、パトロールも強化するという。(大)

場所取り、ごみ捨てなど禁止へ

■先進地

 斜里町は、マナー・ルール違反対策の先進地だ。マナー・ルール違反行為の内容は「場所取り」「排泄」「迷惑駐車」などで、網走市と同様だ。

 昨年8月にローカルルール(暫定版)の運用を開始。伴って、アンケート調査を実施し(ウェブと直接聞き取り)、280人から回答を得た。

 アンケートで、ローカルルールの導入について尋ねたところ、7割が「大変望ましい」「望ましい」と答えた。また、ローカルルールの確定版に盛り込む予定の釣り竿の本数に上限を設けることについては、「大変望ましい」65%、「望ましい」26%との回答を得た。回答者の9割が〝上限ルール〟を歓迎しているわけだ。

釣り竿本数や持ち帰り尾数の制限視野に
ローカルルール策定後はパトロール強化も

■網走ルール

 ローカルルールの内容について、同検討委は「先進地・斜里町の取り組みを参考にしたい」(事務局の網走市)。

 同町のローカルルール(暫定版)には、「(釣り人が)守る」事項として、「ごみ・残滓(し)の投棄禁止」「場所取り禁止」「テント常設禁止」などを盛り込んでいる。

 このほか、「(釣り人への)お願い」では、「ウトロ漁港東港での釣り」「迷惑駐車」「焚火」などは遠慮するよう呼びかけている。同ルール確定版には釣り竿の本数、持ち帰る尾数の上限を設ける可能性が高い。

 網走市の担当者は「ローカルルールの策定後、早い段階で場所取り杭の撤去を実施したい。また、パトロールにも積極的に取り組みたい」とし、マナー・ルール違反行為には毅然とした態度で対応する考えだ。

 ……………………

 限度を越えたマナー・ルール違反行為は、地元住民の生活や産業にも影響を与え始めている。

 網走市では3年前、サケ釣り愛好者がゴムボートから海中に転落し、死亡した事故も起きている。事態は深刻だ。

 市内関係者は、ローカルルールの導入効果に期待を寄せている。

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  • サケ釣り
  • マナー違反

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