子どもと一緒に避難所生活

2024-09-19 掲載

(北見市/社会)

ある日突然、どうすれば…

 地震などの災害が多い日本。もし、災害が起きて、突然子どもと一緒に避難所で生活しなくてはならなくなったらどうしたらいいのでしょう。幼児安全法講習や災害時高齢者生活支援講習などで指導員を務める北見市救急法赤十字奉仕団の青山孝子委員長は「子どもは日々成長します。日ごろから家族で防災について話し合うことが大切です」と話します。(菊)

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北見市救急法赤十字奉仕団の青山孝子委員長に聞きました == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
北見市救急法赤十字奉仕団の青山孝子委員長に聞きました

【避難所では】

●子どもの主なストレスサインは

◎体の症状
「腹痛」「吐き気」「便秘」「動悸」など

◎心の症状
「乱暴な言葉遣いになる」「大人の気を引くような行動」「赤ちゃん返り」「眠れない」など

 不安をなくすためには「好きなおもちゃやお菓子で自宅と同じような環境をつくったり、ゆっくり話しを聞いてスキンシップを取る。何よりも親の『大丈夫』という言葉が大切です」

●気を付けることは

 事故防止のために子どもはなるべく一人にしないように。トイレも一緒に付いていく。地域の人と顔見知りになっておくと、いざという時に安心

●東日本大震災で避難所生活をした母親の声

「哺乳瓶が洗えない」「小さい子用の手洗い場がない」など

【非常持出袋】

 避難所では特に子ども用品が不足しがちに。

□清潔に保つために子どもの着替えは多めに
□消毒薬
□おしりふき
□さまざまな用途に使えるゴミ袋も少し多めに
□夏用の扇子、冬用のカイロと1年を通して考える
□母子手帳、お薬手帳、かかりつけ医のメモ
□子どもの好きな小さめの絵本(大人も癒しに)
□ストレス軽減のためにおもちゃ(音の出るおもちゃは他の人の迷惑になる可能性があるため注意)は必要。遊び方が多様な折り紙、新聞紙やトランプなどがあれば便利
□ガムテープ(アレルギーがある場合、持っているアレルギーを書いて子どもの洋服に貼っておくと、支援物質をもらうときに役立つ)

※非常持出袋はあれもこれも入れてしまいがち。いざという時持って出られるように必ず自分で持てるのか重さを一度背負って確認しましょう。子どもがある程度の年齢になれば、子ども用のリュックに無理のない量を入れて自分で持ってもらってもいいですよ。

【自宅避難の場合】

 液体ミルクやレトルト食品、卓上コンロなどを日ごろから備えましょう。避難所でもそうですが、好き嫌いをなくしておくことも大切です

青山さんから

1人で抱え込まないで

 「各家庭によって必要なものは異なります。1年を通して何が必要か話し合うことが大切。子どもは日々成長するので、おもちゃや着替えは毎年見直しましょう。避難所では親のストレスが子どものストレスになることも。避難するときは、1人で抱え込まずに助けを求めることも必要です」

幼児安全法短期講習

北見赤十字病院で10月5日

 避難所生活で役立つ技術や知識を学ぶ幼児安全法短期講習「災害が起こった時に」が10月5日(土)午前10時~正午、北見赤十字病院で開かれます。対象は一般市民。講師は日本赤十字社幼児安全法指導員。教材費として53円必要。

 申し込みは26日までに同院ホームページの申し込みフォームで。問い合わせは同院事業課(0157─24─3115)へ。

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