生活安全課の署員は、北見市内における犯罪の発生件数は2015年(362件)から今年(241件)まで緩やかな減少傾向にあると説明。
241件のうち、122件が万引きや自転車盗難などの窃盗であり、対策としてツーロック(鍵の複数掛け)、防犯登録などを提案した。
また、近年問題になっているSNS型特殊詐欺・ロマンス詐欺にも言及。市内では7件の事案が発生し、被害総額は8400万円にものぼるという。
手口としては、SNSを悪用して恋愛感情・親近感を抱かせ、資産が増えているように見せかける偽物の投資アプリをダウンロードさせて多額の金銭をだまし取るなどがある。
相手は「騙すプロ」と認識を
生活安全課の署員は「詐欺師は入念な準備をして多くの場数を踏んだ、言わば『騙すプロ』。巧みに人間の本能や深層心理に付け込んでくる」と警鐘を鳴らした。
対策としては「手口に関心を持ち、お金の話が出たらまずは怪しむこと。すぐに家族や警察に相談を」と強く呼びかけた。
最後に北海道内の犯罪、特殊詐欺情報を表示し、防犯ブザーなどが備えられている道警公式アプリ「ほくとポリス」(QR)も紹介した。
続いて、交通課の署員が昨年と今年の同警察署管内における交通事故発生件数とその詳細を説明した。
昨年の事故件数は131件。このうち負傷件数が126件、死亡事故は5件と、全体を通して一昨年を上回った。
5件の死亡事故は全て国道39号線で発生しており、取り締まりを強化しているという。交通課の署員は「国道は交通量が多く、事故が多発する危険な道路。通行の際は十分な注意を」と警戒を促した。
ルール遵守で事故は防げた
事故の発生状況としては夕方が多く、郊外では単独事故、街中では歩行者・自転車との衝突事故が多い。原因には速度超過、長距離運転による疲労、夕暮れで暗くなることによる見落とし、確認不足が考えられるとした。
交通課の署員は「いずれも制限速度の遵守、徹底したシートベルト装着、右左折確認で避けられた事故」と説明。また、今年の死亡事故件数が現時点で0件を保持していることを挙げ、「皆さんの協力を得ながら事故自体を減らしていけたら」と語った。
続いて同市では移動式オービス(可搬式速度違反自動取締装置)の導入が進んでいることを報告した。
北海道では設置箇所前に事前予告看板を設置しており、これについて交通課の署員は「あくまで事故を起こさないために設置しています」と語り、続けて「捕まらないためではなく、『事故を起こさないため』に注意して走行してください」と強く注意喚起を行った。(結)