27日投開票の第50回衆院選で、道12区の自民前職、武部新氏(54)が、立憲民主新人の川原田英世氏(41)を破り5期目当選を果たした。小選挙区で敗れた川原田氏は比例で復活を遂げ、オホーツク地域から2人の衆議院議員が誕生した。
今回の選挙の道12区の投票率は57・03%で前回の59・82%を2・79ポイント下回った。このうち北見市は51・93%で同2・9ポイント減、網走市は57・33%で同2・66ポイント減。選挙当日の有権者数は27万1908人で、このうち実際に投票したのは15万5062人。
2021年の前回選挙では武部氏、川原田氏、共産の菅原誠氏による三つ巴の戦いとなり、武部氏が9万7634票を獲得し当選。川原田氏は5万5321票、菅原氏は1万4140票で、武部氏と川原田氏には4万2千票余りの差があった。
政治とカネの問題で自民党に逆風が吹いた今回、武部氏は7万8645票と前回から約1万9千票を減らす一方、川原田氏は7万1608票と約1万6千票を積み増し、その差を約7千票に縮めた。共産党票の多くが川原田氏に流れたほか、無党派層を多く取り込んだ結果と見られる。
地域別にみると、武部氏はオホーツクで6万1409票、宗谷で1万7236票を獲得。川原田氏はオホーツクで5万9935票、宗谷で1万1673票を得た。
市町村別では、武部氏は選挙区の28市町村のうち稚内市、紋別市をはじめ24市町村で勝利する一方、川原田氏は北見市、網走市、津別町、斜里町の4市町で勝利した。(柏)