■北見市長
今回の衆院選では、オホーツク・宗谷管内から2人の国会議員が誕生した。両管内の住民の声がさらに、ダイレクトに国政に届きやすくなったわけだ。
衆院選後の政権を担う政党はまだはっきりしていないが(10月30日時点)、両管内市町村の首長にとっては武部氏に加え、川原田氏の国会議員としての〝力〟に大きな期待を寄せることは間違いない。
今回の衆院選の開票作業が行われた、27日の夜。北見市の辻直孝市長は、同市内にある武部氏の後援会事務所を訪れ、開票の行方を見守った。当確の知らせが入り、事務所内で万歳が起きた際、辻市長も両手を上げて当選を祝った。
辻市長は武部氏の事務所を退出したあと、その足で同市内にある川原田氏の連合後援会事務所に向かった。到着したのは28日午前1時過ぎ。川原田氏に直接会い、祝いの言葉を伝えた。
■網走市長
川原田氏は、網走出身者として2人目の国会議員となった。1人目は、1949(昭和24)年の第24回衆院選で当選した林好次氏=民主=。同氏は3年後の衆院選で惜しくも落選している。
75年ぶりとなった網走出身の国会議員の誕生だったが、地元首長の水谷洋一市長の対応は冷静だ。
水谷市長は、15日に網走市内で行われた武部氏の事務所開きに出席し、最前列に立つ武部氏の隣でガンバローコールに参加。また、開票作業が行われた27日夜には、北見市にある武部氏の後援会事務所を訪れ、当選を祝った。
一方、北見市にある川原田氏の連合後援会事務所には姿を現さず、比例当選が決まったあとも足を運んでいない。また、お祝いのメッセージなども届けていない(29日午後4時の時点)。
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開票作業が始まった27日夜、北見市にある武部氏の後援会事務所には「管内市町村のほとんどの首長が訪れた」(自民党関係者)。
こうした状況の中、北見市の辻市長は川原田氏の連合後援会事務所も訪れていた。辻市長の気遣いに対して、立憲民主党の関係者は「率直にありがたいこと」と感謝していた。