全日本司厨士協会北海道地方本部が、美幌町内の食にまつわる事業者に、新商品の企画や既存商品のレベルアップを提案する「食品アップリフトアドバイザリー事業」の成果発表会がこのほど、町民会館で開かれた。今回、事業に申し込んだ3事業者を対象に、シェフが考案したメニューそれぞれ1品が示された。
本部と町は、2023年12月に「食を通じた地域活性化に関する連携協定」を締結。協定に基づく初の取り組みとして、町内の事業者の商品企画の悩みを解決しようと、今回の事業を企画した。
美幌峠レストハウスでレストラン「海空のハル」を運営する㈱バルクリエイトなど3事業者が事業に応募。「あげいもを改良し、バリエーションを増やしたい」「山わさびを用いた商品開発にアドバイスをいただきたい」などのリクエストに応え、本部がメニューを考案した。
本部は、あげいもにはちみつと粉チーズをかけたり、クリームチーズを塩こうじに浸すマリネにして、削った山わさびを乗せて味わうなどのアイデアを提案。事業者からは「アイデアを生かして商品開発に励みたい」「販売に向けて準備を進めたい」と前向きな回答が得られた。
成果発表会では平野浩司町長らが3品を試食。「『美幌の味』がよりおいしく、売れるものになるはず」と提案に感謝した。
本部の幹事長は「美幌にはメープルシロップなど食材が豊富。一緒に取り組める仲間が増えるのは本部としても有意義なこと」と今後の連携にも意欲をのぞかせた。(浩)