北見市 財政健全化計画の影響 花えーる①

2025-02-19 掲載

(北見市/本紙連載)

26年度の廃止案に反発

 北見市が提示した財政健全化アクションプランの項目に、市留辺蘂のおんねゆ温泉花公園(花えーる)の廃止案が盛り込まれ、住民の反感を買っている。施設の利用者ら住民は、昨年12月に市の財政健全化計画説明会が開催される以前に署名活動を行って市に提出。存続の要望を伝えた矢先の廃止案表明だった。利用者らは反発するだけではなく施設の今後へ向け、より良いアイデアを出し合えればと「花えーるを考える会」を立ち上げ、さっそく話し合いを始めた。この項3回連載。

存続署名提出も…利用者の声聞いて

昨年12月21日、留辺蘂町公民館で開かれた留辺蘂自治区の財政健全化計画説明会には大勢の市民が参加 == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
昨年12月21日、留辺蘂町公民館で開かれた留辺蘂自治区の財政健全化計画説明会には大勢の市民が参加

 「報道で廃止案を知り、花えーるの存続へ署名活動を始めた」と利用者達。市に提出した後に開かれた説明会では会場から「ボランティアで花公園の草取りをしている。利用者も多く、みんなで一生懸命管理している」「市の担当者には利用者の声を直接聞いてほしい」といった発言が相次いだ。

 プランは2026年度の廃止を計画。廃止の理由は人口減少で施設利用者の大幅増加が見込めず、経年劣化による修繕費が掛かるためなどとしているようだ。

 チーズやパン、白花豆ムースなど地域の特産品を活かした食品加工を同施設で楽しむ、女性酪農家グループみるくVACCA(バッカ)は、花えーるがオープンする1年前の2006年に発足。15人が在籍し、定期的に同施設の調理加工室を利用して活動している。

花えーるを考える会発足
辻市長「楽しみにしている」

 グループ代表を務める石井加代子さん(市留辺蘂町大和)らは市に署名提出後、「花えーるを考える会」の立ち上げを思いついたそう。「反対するだけでなく、自分達で何ができるのか。利用者間で意見をキャッチボールすることで良い考えが出るのでは、と花えーるを考える会を立ち上げた。これからの運営に反映させ、存続に向けて参考にしてもらえれば」と説明会の席上、発言した。これに対し辻直孝市長は、意見として受け止めるとか検討するといった回答ではなく「今後を楽しみにしている」と即答した。

<つづく>(寒)

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  • 財政健全化計画

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