北見市安全安心の地域づくり推進協議会(片山隆文会長)主催の安全安心アカデミーが3日、市民会館で開かれ、自主防犯組織で活動する市民ら50人ほどが参加。北見警察署生活安全課の神野亜衣課長が最近の犯罪情勢や特殊詐欺、闇バイトについて講演した。
2024年の道内の特殊詐欺認知件数は198件(前年比38件増)、被害額は7億7千万円(同2億円増)。一方、SNS型投資・ロマンス詐欺は176件(同121件増)、被害額は28億3千万円(同21億円増)と急増した。北見署管内でも24年は詐欺などの知能犯が41件発生し、前年の21件に比べ2倍に増えた。
神野氏は最近の投資詐欺について「SNSの広告で投資に興味を持たせ、グループチャットに誘導。指南役が現れ投資のノウハウや成功体験などを伝えてアプリをダウンロードさせ、投資と称して金を振り込ませる」と手口を説明。詐欺を疑うポイントは「著名人の名を利用する」「振込先が個人名義の口座になっている」などと述べた。
闇バイトについては「SNSや求人サイトで仕事の内容を告げずに募集するが、実際はアルバイトではなく、現金の受取役や窃盗など犯罪実行者の募集」と指摘。「危険に気づき『やっぱりやめます』と言うと脅してくるケースもあるが、犯罪に加担する前に警察などに相談してほしい」と呼びかけた。
このほか、三輪小学校区地域協働推進協議会の村田捷次氏が活動状況を報告した。(柏)