
2024年12月にヤツメウナギの新種として認められた「ウチワスナヤツメ」が、美幌博物館1階ロビーに展示飼育されている。博物館学芸員の町田善康さんが5月中旬に道央の石狩川で捕獲。「新種と分かったばかりなので、生きている状態での展示はおそらく世界で唯一です。ぜひ見に来て」と話している。
ウチワスナヤツメは24年、町田さんが水産大学校(山口県)の酒井治己名誉教授の依頼で捕獲したヤツメウナギの中から見つかった新種。尾びれがうちわのような形をしているのが大きな特徴で、多種に比べて歯が丸いことや、体を動かすための「筋節」が65以下であるなどの違いがある。
展示されているのは成魚、幼魚1匹ずつで、それぞれ体長10数㌢。訪れた子どもたちが興味深く見入っていた。
町田さんは「発見されたばかりなので、どこにいるのか、どう暮らしているのかなど分からないことが多い。新たに見つかった生物を知ってもらえたら」と話している。
観覧は無料。ウチワスナヤツメは寿命が短いため、展示は6月ごろまで。 (浩)