藻琴山と美幌峠、津別峠をつなぐ全長25㌔の自然歩道「屈斜路カルデラトレイル(KCT)」の開通記念式が2日、美幌峠で行われた。前日の1日に藻琴山で山開き、5月31日には津別峠で峠開きがそれぞれ行われ、トレイル・登山と観光のシーズンが到来している。

　KCTは美幌地区三町広域観光協議会が中心になり、約8年をかけてルートを開削するなどして整備。2024年10月に開通したが、11月からは冬季閉鎖に入ったため、シーズンを通じて開通する25年に合わせてセレモニーを行った。

　記念式は美幌峠交通安全祈願祭を兼ねて行われ、関係者約100人が出席。神事でハイカーや観光客らの無事を祈った後、協議会の宮田博行美幌観光物産協会会長があいさつし「雄大な自然を体感してもらいたい。新たな体験の場が生まれ、多くの方が訪れることを願います」と期待を込めた。

　この後、津別峠に通じる「南ルート」の入り口前で宮田会長、平野浩司美幌町長らがテープカットし、開通を祝った。テープカット後は美幌峠太鼓保存会が数曲を演奏。津別峠方向に出発するハイカーの姿が見られた。

　1日に藻琴山東藻琴側登山口6合目で行われた山開きには、来賓や登山者ら約90人が参加。こちらも神事で登山者の安全を祈り、テープカットで山開きを祝った。5月31日に津別峠展望施設で行われた峠開きには約50人が参加。神事に続いて津別町郷土芸能山鳴太鼓保存会が演奏し、シーズンインを祝った。　(浩)