■周知不足
今回のF-15による展示飛行は、空自網走分屯基地創立70周年記念行事の一環。同分屯基地が発案した。
事前周知求め網走地区労連が市に要望書提出
市役所内でも情報共有されず
テスト飛行は7月23日に行われ、同日正午過ぎに2機のF-15が網走上空を飛んだ。同分屯基地は「同日午前10時ころ、網走署と網走市役所には飛行ルートなどの詳細を伝えた」とするが、市民への事前周知はまったくなかった。
一方、同実行委は7月23日の新聞朝刊に折り込んだ同まつりの案内チラシの一部で、F―15の展示飛行について説明。しかし、テスト飛行に関する周知はなかった。
■連携不足
突然のテスト飛行に驚いた網走地区労連は同25日、同分屯基地と水谷洋一市長に対して要望書を提出。「飛行する時間帯、航路及飛行高度な速度は事前に周知すべき」などと訴えた。
同まつりに合わせてF―15が網走上空を飛行することは、7月10日の記者会見で発表されていた(※本紙は出席せず)。しかし、同実行委は市民周知をせず、市役所も庁内での情報共有を怠っていた。
市職員の大半が、戦闘機が〝来網〟することを知ったのは、7月23日朝刊の折り込みチラシによってだ。幹部職員は「同23日(テスト飛行)に戦闘機が突然飛んできたので驚いた」と話す。
結果的に市は、HPや登録者配信サービス「お知らせメール」などで、戦闘機の展示飛行の事前周知はしていない。
大手出版社のサイト情報によると、F-15の飛行コストは「1時間200万円」。今回はテスト飛行を含めると800万円ほどかかっていると推測される。
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今回のF-15の展示飛行(テスト飛行含む)について、市民からは様々な声を聞いた。「来年はブルーインパルスが来網する」との噂も飛び交う(同分屯基地は完全否定)。
同実行委は「もう少し丁寧な広報が必要だった」とし、今後のまつり運営の教訓にするようだ。