
終戦の日の8月15日、北見市遺族会(飯田守会長)は北見神社で故北見市戦没者英霊之霊璽に向かい、慰霊祭を行った。戦没者に追悼の誠を捧げ、平和への誓いを新たにした。併せて、境内に建立中の北見護國神社造営にあたり、同神社に30万円を寄付した。
かつて1966年に、市緑ヶ丘に北見市英霊悠久の碑が建立されると、それ以前の53年に野付牛公園内に建立された戦没者慰霊社(北見招魂社)を67年に遷移。800余柱がまつられてきた。招魂社は2006年に解体され、その後は北見神社を仮の場に慰霊祭を行っている。
北見市には護國神社がなかったことから、関係者が広く寄付を募りながら、戦没者の御霊(みたま)をまつる北見護國神社を来年完成予定で造営している。
慰霊祭では村井一介宮司が祝詞をとなえ、参列者が玉串を捧げた。村井宮司は「家族のことを想って戦没した御霊に、史実を曲げることなく素直に感謝の誠を捧げたい。戦後80年の年に皆様にお集まりいただき、英霊の御霊も喜んでいると思う」と語り掛けた。
同遺族会は、旧1市3町の各団体を一つにまとめて再結成。飯田会長は寄付金を村井宮司に手渡し「護國神社ができるとなると感無量です。心安らぐ場となります。村井宮司らのお力添えがありがたい」と感謝した。
参加者はその後、護國神社造営予定地を見学(写真下)。父親を戦争で亡くした旧端野町遺族会所属で現・副会長の天谷一保さん(87)は「今まで旭川(北海道護國神社)まで行かなければならなかった。近くに護國神社ができるのはありがたい。双方とも大切にしていきたい」と話した。 (寒)
