
北見市出身で金沢学院大学4年の永井優会(ゆあ)さんが8月28日、北見市役所を訪れ辻直孝市長に、2025日本学生陸上競技個人選手権女子1万㍍競歩で優勝したことを報告した。苦労の末、手にした金メダルを持参し、重さを実感した辻市長は「難しい競技、よく頑張ったね。おめでとう」とたたえ、永井さんは、はにかんだ笑顔をみせた。
北見緑陵高校陸上部の当時は、全道ナンバーワンのタイムを記録するも、新型コロナ流行の真っ只中でインターハイが中止に。大学進学後は同乗中の車が交通事故に遭い、腕の骨を折るケガやアキレス腱の負傷に泣いた。
さまざまな困難を乗り越えつつ臨んだ今年の同選手権では、課題だったレッドカードを1枚も出されず、2位の選手に30秒以上の差をつけて圧倒。初の学生日本一に輝いた。
辻市長を表敬、優勝を報告
北見での後進育成にも意欲
この日の表敬訪問には自らの陸上競技経験を生かし、優会さんが小学生の時から、コーチやトレーナーとしてサポートする父親の慎也さんが同席。「本人は、かつて指導を受けたこの地域に結果で貢献したいと頑張っている。帰省時には地元選手への助言も」と報告。辻市長は「指導を受けられるのは、皆励みになる」と歓迎した。
今後の目標について優会さんは「次のオリンピックまで頑張ってみます。出場ポイント獲得へ来年2月の大会がかぎになる」と話し、表情が変わった。辻市長は「良い結果を待っています」と激励した。
その足ならしに今月7日に札幌市で行われる北日本学生陸上1万㍍競歩に出場。「北海道記録を持っている立場なので、恥ずかしくないレースがしたい」と責任感のある成長した言葉を語った。 (寒)