
吉村紗也香選手ら常呂高校Winsは翌2010年の日本カーリング選手権で2位。2年連続で決勝で顔を合わせた相手は、あのチーム青森だった。かつて06年、07年に小野寺佳歩選手らチーム常呂中学校の挑戦(いずれも3位)を退けた国内最強チーム。今度は吉村選手ら高校生チームを2年連続下した。
吉村選手らWinsは実力がありながらもここ一番に弱く、シルバーコレクターと呼ばれた。本人達は「経験不足」と連続準Vを認めたが人一倍悔しさがあったに違いない。
中学、高校からのチームメートは同じく札幌国際大学に進学。すると、そのメンバーで2010年~12年の日本ジュニアカーリング選手権を3連覇した。その勢いで吉村選手は日本ジュニア代表チームのスキップを任され、パシフィックアジアジュニア選手権で日本を3連覇に導いている。2013年には世界ジュニアで3位。ジュニアのカテゴリーでは怖いものなしだった。
一方、高3で常呂高校Winsにリザーブ参戦し09年のバンクーバーオリンピック日本代表チーム決定戦で敗れた小野寺佳歩選手は翌10年、中京大に進学。100㍍ハードルと七種競技でインターハイに進出した陸上競技に一時専念した。そんなときかつての同級生でチームメートの吉田知那美選手が中京大の練習会場を訪ね、カーリングを勧め、再びリンクに戻ることになった。
<つづく>(寒)