連載 二人三脚でつかんだ 全国切符 ㊤

2025-09-24 掲載

(訓子府町/スポーツ)

山田 順子さん
いざっ全国へ

 訓子府町の山田順子さん(75)が2025北海道卓球選手権マスターズ(北海道卓球連盟主催)の女子シングルス・ハイセブンティ(75~79歳)の部で優勝した。本格的に卓球活動を再開して10年余り。北見の卓球サークルに所属するほか、持ち前の向上心で65歳を過ぎてから卓球スクールの門をたたき、良き講師に出会った。人一倍努力し、10年掛け念願を叶えた瞬間「講師の顔が頭に浮かんだ」そう。全道1位のタイトルを胸に二人三脚で11月、大舞台に挑む。 <2回連載します>(寒)

訓子府の75歳、マスターズ女子シングルス
ハイセブンティの部で全道1位に

全道優勝を報告する山田さんと北見卓球スクールの桑島コーチ(右から) == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
全道優勝を報告する山田さんと北見卓球スクールの桑島コーチ(右から)

 北見北斗高校の卓球部でインターハイに2回出場。卒業後、社会人になってから国体卓球競技の北海道代表選手に2回選ばれている。

 その後も運動能力の多才さを発揮。バドミントン、テニス、ママさんバレーと多彩に活動を繰り広げてきた。なかでもスキーは1級資格を取り、指導者として長く活動。〝スキーの山田先生〟としても知られている。

 転機は10年前64歳のとき。同全国大会ローシックスティ(60~64歳)の部に、全道5選手の一人として出場したが、全国の壁は厚く、1回戦敗退。この経験をへて「もっと強くなりたい」と決心した。

 北見市本町に2014年5月に開校した北見卓球スクールは、道東初の有料の卓球教室。創設者で指導者の桑島圭さん(45)と塚本貴史さん(同)によると、札幌や旭川には存在していたものの、北見ではまだ「お金を出してまで卓球を…」という風潮が大勢だったそう。

 同校は「趣味を趣味で終わらせない」をポリシーに活動する中で開校2年目くらいのとき山田さんが入学してきた。60歳過ぎての入学は珍しかったそう。

 以来毎週1回の個人レッスンが始まる。指導する桑島さんは「誠実、まじめで子どもよりも熱心」と当時の山田さんについて語る。

65歳で北見の卓球スクールの門たたき
まじめな練習姿勢は桑島コーチもリスペクト

 「スクールですから厳しい指導もするが、山田さんは常に前向きにつき合ってくれる」と桑島さん。「そんな取り組む姿勢は、こちら側が教えているという(上からの)気持ちはなくなった」そう。

 さらに「卓球はケガが少ないスポーツで、年齢を重ねても続けられるというスクールの考えを実践してくれて、失礼だが二人三脚で取り組んできたつもりです」と同じくインターハイ経験者で全国大会の実績を持つ桑島さんにしても、山田さんへのリスペクトの思いを実直に語る。 <つづく>

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