
北見の大竹訓子さん(80)の金継と漆塗の作品を集めた作品展が、北見市内のNHK北見放送局内ぎゃらりーで開かれている。木彫に漆で仕上げた作品や模様のように金継をした器、アクセサリーなど、約90点を展示している。6日まで(最終日は午後2時まで)。
大竹さんは岡山県で暮らしていた46年前に木彫を始め、漆芸家の山口松太氏(岡山県指定重要無形文化財保持者)に漆塗りの技術を学んだ。金継は、壊れた陶磁器を漆と金などを使って修復する伝統工芸。「壊れたものを直したい」と、大竹さんは20年ほど前から漆塗りの技術のひとつである金継に取り組んでいる。
会場には、大竹さんがこれまで制作した中から、鏡や皿などにドングリ、もみじ、菊、柿といった秋らしいモチーフの木彫りを施した作品や、蒔絵など、漆の美しさが感じられる作品がずらり。
金継では、割れた陶磁器の皿、茶碗をはじめ、箸置き、欠けて金継をしたカメオや、大竹さんが指導する生徒の作品も並べた。
大竹さんは「漆は丈夫で美しいのが魅力。多くの方に見てもらい、漆と金継の美しさと良さを知ってもらえたら」と話している。 (菊)