連載 借金返済が大変?! ~網走市の〝台所〟事情~ ㊤

2025-11-06 掲載

(網走市/社会)

借金返済額の割合「15・8%」で道内2位

 財政が苦しいのは北見市だけじゃなかった?!―。北海道が公表した、道内市町村の決算(速報値)によると、市の標準財政規模においての収入に対する借金の返済額割合を示す2024年度の実質公債費比率は、網走市が15・8%で全道2位だった。ちなみに、1位は夕張市(68・1%)、北見市は20位(12・5%)だった。 (大)

北見市は20位
「そんなに厳しいの?」市民驚く
国基準の起債許可団体に近づく

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■網走市の台所事情

 道の速報値は、25(令和7)年8月末時点の算定結果をまとめた。「健全化判断比率の状況」と題された関連資料は、道のHPで公表されている。

 今回の速報値についてはすでに新聞などで報道され、実質公債費比率で網走市は全道2位という結果を知った複数の市民は、本紙取材に対して「そんなにお金がないの?」などと驚く。

 一般市民にとって、実質公債費比率という言葉は聞き慣れない。

 網走市以外の市町村のHPで詳しく解説しているので、一部を引用しながら解説すると、次のようになる。

 網走市に標準的に入ってくる税金や地方交付税などのうち、どれだけの割合で借金の返済に使われているかを示す数値。もっと簡単に説明すると、「網走市の収入に占める借金返済額の割合」となる。

■起債許可団体

 道によると、23年度の網走市の実質公債費比率は16・1%だった。24年度と比べ、0・3ポイント減少した。

 今回の速報値で、実質公債費比率が全道1位だった夕張市。他市町村の数値と比べ群を抜いた68・1%で、前年度と比べ0・9ポイント上昇した。

 財政難で〝脚光〟を浴びる北見市。24年度速報値の実質公債費比率は12・5%で、前年度と比べ0・7ポイント増えている。

 国の基準では、借金返済額の割合が「18%」を超えた場合、借金をする際に国の許可が必要になる「起債許可団体」となる。網走市も他人ごとではない。

 …………

 次回は、今年2月に供用開始となった役所新庁舎の借金返済計画、そして近い将来に控える大型事業などを紹介する。

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