
■網走市の台所事情
道の速報値は、25(令和7)年8月末時点の算定結果をまとめた。「健全化判断比率の状況」と題された関連資料は、道のHPで公表されている。
今回の速報値についてはすでに新聞などで報道され、実質公債費比率で網走市は全道2位という結果を知った複数の市民は、本紙取材に対して「そんなにお金がないの?」などと驚く。
一般市民にとって、実質公債費比率という言葉は聞き慣れない。
網走市以外の市町村のHPで詳しく解説しているので、一部を引用しながら解説すると、次のようになる。
網走市に標準的に入ってくる税金や地方交付税などのうち、どれだけの割合で借金の返済に使われているかを示す数値。もっと簡単に説明すると、「網走市の収入に占める借金返済額の割合」となる。
■起債許可団体
道によると、23年度の網走市の実質公債費比率は16・1%だった。24年度と比べ、0・3ポイント減少した。
今回の速報値で、実質公債費比率が全道1位だった夕張市。他市町村の数値と比べ群を抜いた68・1%で、前年度と比べ0・9ポイント上昇した。
財政難で〝脚光〟を浴びる北見市。24年度速報値の実質公債費比率は12・5%で、前年度と比べ0・7ポイント増えている。
国の基準では、借金返済額の割合が「18%」を超えた場合、借金をする際に国の許可が必要になる「起債許可団体」となる。網走市も他人ごとではない。
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次回は、今年2月に供用開始となった役所新庁舎の借金返済計画、そして近い将来に控える大型事業などを紹介する。