借金返済が大変?! 網走市の〝台所〟事情パート2㊦

2025-11-14 掲載

(網走市/社会)

広域ごみ処理施設は100億円規模

 網走市は役所新庁舎の建設に続き、1市5町からなる広域ごみ処理施設や消防本部庁舎の建設など大型公共事業を控える。このほか、耐震基準を満たしていない市民会館や総合体育館などの改修または建て替えが迫っている。 (大)

耐震基準満たさない市民会館 改修費に15億円
収支不足見通しと〝実態〟異なり、黒字決算で推移

■122億円

 今年2月に供用開始となった役所新庁舎。建設費は約62億4500万円、このうちの55億6500万円は借金で、2054年までに返済する計画だ。

 現在、網走市を含む1市5町の広域ごみを処理する焼却施設の建設準備が進められている。6年後の供用開始を目標とし、建設費は推計122億円となっている。

 建設費122億円(推計)のうち、網走市は人口規模やごみ排出量を踏まえると「4割ほどの負担となる可能性がある」(関係者)。

 網走市の第5次行政改革推進計画(2021〜25年度の5カ年)では、5カ年の収支不足を約28億円と見通した(※)。しかし、広域ごみ処理施設の返済額を含めての試算とはなってない。

(※実際、21〜24年度の一般会計は4カ年合計で約2億円の黒字決算だった)

■市民会館

 1968年に完成した市民会館。市が2019年にまとめた公共施設耐震化等検討報告書によると、市民会館は部分的に耐震化基準を満たしておらず、耐震補強改修費は概算で12億2千万円〜15億8千万円となっている。

 同報告書では、市民会館の残耐用年数は「10年」となっている(耐用年数を60年として試算)。今から4年後には耐用年数を超えてしまうわけだ。

 昨春、地元経済団体と同市教委の社会教育委員は市民会館を建て替える際の要望書を市に提出。しかし、市からはいまだに具体的な考えは示されていない。

 …………………

 近年の網走市は、エコーセンターやレイクサイドパークのとろ、現在のごみ処理施設などの建設が重なり、将来負担比率=収入などに対して将来的に返済しなければならない借金などの割合=を押し上げてきた。

 先日に道が発表した24年度決算速報値では、網走市の将来負担比率は123・9%で全道3位との結果だった。

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