
■10億円に圧縮
市は、前市長時代(平成10~22年)に初めて行政改革推進計画を策定。現在は第5次計画(令和3~7年度)が実行されている。
事務事業見直しなど推進
第5次計画は令和4年2月に策定。この計画では、計画期間中の5カ年で約28億円の収支不足が見込まれるとした。しかし、行革計画に沿った各種取り組みを進めることで、令和7年度までには収支不足を約10億円に圧縮する―としている。
〝10億円に圧縮〟という目標を達成するため、計画では「事務事業の見直し」などを進めるとしている。
前市長時代は人件費削減に注力
職員数を484人から357人まで削減
■教訓
前市長時代の網走市の財政状況はひっ迫していた。前市長2期目の平成14年度の市の借金残高(一般会計の市債残高)は533億円とピークに達していた。
平成19年、夕張市が財政再建団体に転落。当時の網走市は「第二の夕張になる」ともささやかれていたほどだ。
こうした厳しい状況の中、前市長は第1次、2次計画を策定。第2次計画の最終年度となった平成22年度の借金残高は379億円となり、ピーク時より150億円以上減らすことができた。
本紙取材に対し、前市長は「当時は人件費を削ることに集中した」と振り返る。実際、初当選した平成10年の職員数は484人だったが、勇退した同22年は357人までに削減した。(職員数は4月1日時点)
また、庁内各部署に既存事業の1割をカットするよう指示。それまでの伝統事業であったハーフマラソン大会を中止するなどして支出を抑えた経緯がある。
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次回は、今後控える大型公共事業などを紹介する。