■北見1位、夕張5位
道の速報値によると、将来負担比率の全道1位は北見市で153・5%、夕張市は104・5%で5位だった。
今回の速報値で網走市は、実質公債費比率(収入に占める借金返済額の割合)が15・8%で全道1位だった。過去の公共施設の建て替えなど大型事業の借金返済が影響している。
今年2月に供用開始となった役所新庁舎。建設費62億円のうち、約55億6500万円が借金だ。
新庁舎建設費の借金返済は2026年度から54年度までの28年間続く。市の返済計画によると、26〜28年は年1億2300万円前後、29〜42年は年2億7千〜2億9千万円前後などとなっている。
■負担は続く
網走市は今後、消防本部庁舎の建設、総合福祉センターの整備など大型公共事業を控える。
網走市を含む1市5町(美幌町、大空町、斜里郡3町)の広域ごみを処理する焼却施設。供用開始は6年後の2031年10月以降を目標とし、建設費は推計122億円で、網走市はこの一部を負担することになる。
網走市の負担割合はまだ決まっていないが、関係者によると、人口規模やごみの排出量などを勘案すると4割ほどの負担となる可能性がある。網走市は近い将来、多額の借金を背負うことになる。
■28億円不足
網走市の第5次行政改革推進計画(21〜25年度)では収支不足を約28億円と試算。市債(借金)残高については、令和6年度は333億円と見込んでいたが、実際は367億円で34億円上回った。
24年度の借金残高367億円は、過去10年で最も多かった。主な要因は「新庁舎の建設費」(市の担当者)とされる。
