12日夜、夜空が赤く光る「低緯度オーロラ」が北海道の広い範囲で観測された。読者から北見市常呂で撮影した幻想的な写真が寄せられたほか、美幌町でも本紙記者が撮影した。
低緯度オーロラは、太陽表面で起きる大規模な爆発「太陽フレア」の影響で地球の磁場が乱れ、普段は見ることができない北海道などの低緯度地域でも観測される現象。
陸別町の銀河の森天文台の津田浩之館長によると、大規模な太陽フレアが3回発生したことによるもので、肉眼で確認できるほどの低緯度オーロラの発生は「1月1日以来、今年2回目ではないか」という。
北見市の菅大輝さん(35)は市常呂の常南ビーチで、オホーツク海の上に広がる満点の星空に赤い帯がかかる様子を撮影した。菅さんによると常呂では日没直後から低緯度オーロラが北の空に淡く見えており「肉眼でも赤みを帯びていたように見えました」。
菅さんは昨年から低緯度オーロラを撮るために天体や写真について勉強を重ねていたそうで「感動しかない。また撮影したい」と振り返る。
12日夜、美幌町でも北の空にカメラを向けると、低緯度オーロラを撮影することができた。
市街地と美幌峠の間にある古梅の国道243号に沿う農道から、15秒間シャッターを開けて撮影。市街地の明かりと、国道を走る車が照らすシラカバ並木の上空が赤く染まっていた。 (浩)(理)

