■15人の高校生
網走でのボート・インターハイは7月28〜31日に開催される。当日、エントリーした選手が乗るのは大会のために用意された専用のボートだ。京都工学院高校ボート部の15人は、ボランティアスタッフとしてレース用ボートの配艇係を担う。
この15人は、レースには出場しないが、〝裏方〟として大会を支えることを志願した。
引率するのは、同校の前身で元伏見工業高校ボート部監督の藤井範久さん(68)。「高校生にとってボランティアはすごくいい経験になる。大会準備を含め、色々な人にお世話になっていることを実感するはず」と、裏方作業の大切さを説明する。
■500人
国内ボート関係者の間では、網走市がインターハイのレース会場候補に挙がった際、運営スタッフの確保など不安視する声が少なくなかったという。=※その理由は連載「上」に記述=
「令和5年全国高校総体網走市実行委員会」(会長・水谷洋一市長)事務局の同市教委スポーツ課によると、運営スタッフは延べ500〜600人を必要とする。
同実行委はボランティアスタッフを確保するため、地元スポーツ協会を通じて加盟する各種団体から数名派遣してくれるよう要請するなど努力を続ける。地元高校生の協力も必要で、そのためには学校長の高校総体に対する深い理解が欠かせない。
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網走市でのインターハイ・ボート競技開催まで2カ月を切った。しかし、盛り上がりはいま一つだ。
同実行委は先日、ポスターを市内公共施設や飲食店などに配付し、掲示してもらうよう要請。また、市役所の外壁に高校総体の横断幕を設置したほか、市のHPなどを通じて周知に力を入れている。
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国内において、ボート競技はメジャースポーツではない。しかし、インターハイをめざす高校生アスリートたちの気持ちは、スポーツのジャンルを問わず同じであろう。
網走湖で開催されるインターハイに賭けてきた全国の高校生のために、受け入れ側の網走市にはベストを尽くすことが求められている。