オホーツク管内町内会・自治会連絡協議会の研修会がこのほど、北見市内の北見プラザホテルで開かれた。管内17市町から町内会役員ら約60人が出席。北見市消費生活センター相談員の吉次頼子さんが「悪質商法の被害に遭わないために」をテーマに講演を行った。
吉次さんは契約について「法的な責任が生じる約束で、口約束だけでも成立する」などと説明。訪問販売で不意打ち的に契約してしまっても、一定期間内なら契約を解除することができるクーリングオフ制度があることを語り、「一番相談を受けるのは通信販売ですが、通信販売は自分で考えてから商品が買えるため、クーリングオフは適用されません。何でもクーリングオフが効くわけではないので、注意が必要です」と話した。
動画でSF商法や利権商法といった悪質商法を紹介。振り込め詐欺では「手を替え品を替えやってくる。普段気を付けている人でも信じてしまうこともある」と注意を呼びかけた。訪問買取詐欺では「以前は着物だったが、今は靴を買い取ると言って家に入ってきて、貴金属を出すまで帰らない」と恐ろしさを語り、また本物そっくりの偽サイトによるネット通販詐欺やマッチングアプリ、不在通知のフィッシング詐欺など、さまざまな事例と対処方法を紹介した。
訪問販売を断るステッカーなどを貼った家に、訪問販売目的で訪れると道の条例違反になるため「被害を防止するために貼っておきましょう」と提案。「おかしいと思ったらひとりで考えずに警察などに相談を」と呼びかけた。
また、同時に開かれた総会の役員改選では、会長が三原忠氏(北見市)から船山洋明氏(紋別市)に引き継がれた。(菊)