みなさんが大事にしているものは何ですか。物で溢れた現代は、お金で欲しい物は手に入ります。それは本当に幸せなのでしょうか。

　私は、お金や物よりも、人の心が大事だと思っております。約5年前、北海道胆振東部地震では、約2日間北海道全域が停電となりました。不安な時こそ、家族や職場の方々、ご近所と声をかけあい、助け合ったり支え合う事で不安な気持ちが落ち着くという経験をしました。当たり前に過ごす毎日が、当たり前に機能しなくなった時に気づくのでは遅いのではないでしょうか。

　私達は、どんなに便利な時代になったとしても、人との関わりの中でしか得る事のできない信頼や愛情があると思います。自分さえ良ければいいのではなく、みんなで感情を共有し合うからこそ、喜びも楽しさも嬉しさも何倍にもなり、悲しさや辛さはやわらぐのではないかと思うのです。

　実際に私も今までの人生の中で、家族や友達、学校の先生、近所や地域の方々、職場の方々、その他にも知らない方に助けてもらう事がありました。優しい笑顔、優しい言葉、時には厳しさの中に優しさを感じ、それは全て自分の事を大切に思ってくれているという愛情であり、とても心が温かくなります。

　人間の優しい気持ち、思いやり、親切な行為、笑顔は、自分も相手も周りの人達も幸せにする事ができます。その愛に満ちた人の心を連鎖させ、見えない愛情いっぱいの社会にしていく事で、より明るい未来にしていく事ができると思います。