オホーツク鉄道歴史保存会(長南進一理事長)は、修復活動を行う北見市常盤町の旧国鉄車両のうち、全国的に希少な郵便車など3両を修復。鉄道ファンらが道内外から訪れ、見学や写真撮影をしている。
同保存会は、個人が所有していた旧国鉄車両7両を引き継ぎ、老朽化や損傷の目立つ車両の修復活動を続けている。すでに除雪車2台の塗装を終えており今回、郵便車、車掌車、緩急車の3台の修復を実施。会員らが劣化した塗装をはがす作業を行い、このほどクラウドファンディングで調達した資金をもとに塗装や内部の修復を行った。
郵便車は郵便物の護送用車両で、トラック輸送への移行に伴いその役目を終えた。展示車両の外装は現役当時の色合いに戻り、車体に記されている郵便マークや文字も当時のまま再現した。
このほか車掌車と緩急車内部のシートを交換し、床や壁なども修復。長南理事長は「オリジナルの色や文字まで再現でき、満足できる出来栄え」と話す。6月17日の公開開始から1カ月半で約250人が近隣をはじめ遠くは関東、関西のなどから足を運んでいる。
今後は、劣化が進むディーゼル車「キハ27」の修復が課題。床下のアスベスト除去も必要で、これまで以上に大掛かりな作業が見込まれる。同保存会はクラウドファンディングを通じて修復資を募っている。
公開日など詳しくは同保存会のホームページ、または長南理事長(090-9524-9315)へ。(柏)