北見市内の住民から、「トマトときゅうりが半々の実が成っている」と本紙に連絡があった件で、北見農業試験場に調べてもらったところ「かなり稀なものと思われます」として、詳しい回答が返ってきました。「要約すると、きゅうりからトマトが成ったのではなく、きゅうりの生理的障害の一種と考えられる」ということだそうです。
経緯をたどると、7月下旬、北見市緑町の住宅街にある家庭菜園のビニールハウスで春に4株植えたきゅうりのうち1本から、ピンポン球を半々にくっつけたような果実が現れ、住民が「長年家庭菜園を楽しんでいるがこんなの見たことない」と本紙に通報。化成肥料や農薬は一切使っていないということで、本紙を通じて同試験場に調査を依頼しました。
北見農試に状況と写真データを情報提供したところ「きゅうりの果実は雌花の下の部分にある子房とそれを取りまく花床が発育したものです。異常果の発生は、花が作られる過程または開花後の果実が肥大する過程で障害につながる『何か』があったものと考えられます」という。
同試験場によると、「生理的障害とは野菜の生長過程において土壌中の肥料用分の過不足、温度や日射など環境条件の変化、農薬などの化学物質の影響などによって、生育に何らかの不具合が現れる現象を言います」。
その上で「写真からの推測になりますが、
1、果実の長さがかなり短い
2、果実の先端部に一般に言う果皮が無く果肉が露出?しているように見える‐以上2点が当該果実の異常として考えられる」とそれぞれの場合を詳しく説明してくれました。2回連載。<つづく>(寒)