■お腹空かない?
本紙は、網走市内の小中学校で起きているいじめ問題や不登校の実態などについての取材を続けている。記者は取材を通じて、たくさんの保護者や学校関係者に会い、様々な声に耳を傾けている。先日、複数の保護者から「子どもが給食の量が少ないと言っている。市教委は量を減らしているのでしょうか」との質問を受けた。
取材に応じてくれた保護者Aさん(お子さんは中学生)は「食材の価格が高騰しているので、学校給食の量も減らしているのかな、と想像しています」。
保護者Bさん(お子さんは小学生と中学生)は「中学校のHPに給食の画像が掲載されていて、その量の少なさにびっくり。物価高騰が背景にあるのかなと考えています」
■給食単価
帝国データバンクによると、2023(令和5)年の食品の値上げ品目数は3万2395品目、1回当たりの値上げ率平均は1・5%で、同社は「22年水準を上回る記録的な値上げラッシュの1年」とした。
食品が高騰する中、網走市教委は学校給食の単価をどのように設定しているのだろうか?
現在の給食単価は、小学生280円、中学生330円。前年と比べ、小・中学生ともに10円高くなった。
単価設定は価格動向など踏まえ
そもそも、学校給食単価はどのように設定するのだろうか? 同市教委の説明は次の通りだ。
「年間給食日数を200~230日として、主食については北海道学校給食会で算定された価格を参考に、副食・牛乳については納入単価実績及び、価格動向を踏まえて給食単価を算出しています」
本紙は、複数保護者の「給食が少ないような気がする」との疑問について、同市教委に質問書を通じて事実確認したところ、「給食の量が少ないとの声は届いていませんが、量が少ないとは認識していませんでした」との回答だった。
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次回は、同市教委の物価高騰の対応策などを紹介する。