■1千万円
新庁舎の建設事業費は当初計画より9億円増え、61億5100万円となっている(※昨年12月の市議会定例会での時点)。膨れ上がる原因は、資材費の高騰と人件費の上昇だ。
こうした情勢の中、先日の市議会では、新庁舎の「特別職(市長、副市長、教育長)・議会関連家具等」の購入価格(財産の取得金額)が8039万円9千円となったことが報告された。
本紙は議場に配備される椅子に焦点を当てて調べたところ、議場に配備される椅子は計50脚(議員用16脚、議長用1脚、市職員用20脚、市職員用メモ台付き13脚)。購入費(財産の取得費)の総額は1025万2862円となる。(※椅子以外の製品も含む契約金額からの推計)
「もっと安いものでも」…反対した議員も
■5つのサンプル
市によると、新庁舎の議場に配備される議員用の椅子(1脚24万5670円)は、市側が用意した5種類のサンプルのほか数種類の椅子の写真の中から議員が選んだ。
昨年、市側から〝椅子の相談〟を受けた議員の1人は「市が示してきた椅子は高額過ぎる」とし、道内に本社を置く大手企業に自ら打診し、議場用椅子の納品が可能なのか調査したという。
市によると、道内に本社を置く大手企業の椅子は、新庁舎・議場に配備する椅子を選ぶ際の〝サンプル〟に含まれていた。採用に至らなかった理由は「強度、耐久性などが考慮された結果だと聞いています」(担当職員)。
新庁舎・議場に採用された議員用の椅子は、肘置きを含むフレーム全体に網走産カラマツ材を使う。網走市の観光物産交流都市・山形県天童市の木工技術が採用される。
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取材中、新庁舎・議場に配備される椅子の価格については様々な意見を聞いた。読者の皆さま、1脚25万円は高いですか? 妥当ですか?