■1年前
今年7月にまとまった新庁舎建設基本構想によると、建設地については「現庁舎」と「中央公園」の2候補から選定した。
建設地の条件は、①都市機能誘導区域内にある②新庁舎建設に必要な2100平方㍍以上の面積がある─だった。「条件に合う公用地・私有地を検討した結果、候補地は(現庁舎、中央公園の)2カ所になった」(同本部)
私有地への建設については、「建物用地の移転補償が必要になるため用地取得に時間を要することから、検討から除外した」(同本部)としている。
関係者によると、新庁舎の建設議論が本格化したのは「昨年8月から」。中央公園への建設は、議論開始から1年ほどで決定したことになる。
基本構想によると、建設地を現庁舎と中央公園のいずれかを選定する際、コスト面などを重視。現庁舎の場所に建設する際、仮庁舎を建設しなければならない。また、2027年度には網走消防署南出張所に配備される指令センター機器の更新を控えていることから、中央公園に建設するほうがコスト面は抑えられると判断した。
■歴史
中央公園は、道道を挟んで現庁舎の向かいに位置する。木々が立ち並ぶ中に遊具や噴水(故障中のため休止状態)、東屋が配置されている。また、公衆トイレのある芝生ゾーンも併設され、市街地にある森林オアシスのような存在だ。
歴史は古く、1972(昭和47)年に供用開始。子どもの遊び場や市民の憩いの場として親しまれているほか、イベント会場などとしても活用されている。
新庁舎を中央公園に建設することについては、「消防組合議会では反対する意見はなかった」(同本部)。
市によると、消防本部庁舎の建設議論が本格化する前から中央公園のリニューアル構想は進んでいた。今後は新庁舎の完成を念頭に置いての公園デザインを考えていくという。
市都市整備課は「新しい中央公園は『子育て支援』との観点も重視して整備していきたい。公衆トイレは設置する考えで、駐車場の整備も検討してきたい」としている。