北見市は11日、㈱北見ハッカ通商(本社・北見市卸町)と災害時における一時避難所の支援に関する協定を結んだ。災害が発生または発生する恐れがある場合、社屋の一部を一時避難所として地域住民らに利用してもらう。同市が同様の協定を民間企業と結ぶのは10件目。
一貫して開かれた企業をめざしており、本社内のファクトリーの製造工程がホールから見学できるほか、2階のミーティングルームなどを開放し、一般に利用されている。リニューアルした際、免震構造を取り入れ、非常用電源を備えた。
地震や水害などの際、市が指定する学校やトレセンといった公共施設のほか、一時避難所として、民間施設の一部を緊急に利用してもらう取り組み。
最大収容人数を300人と想定
開放するのは同社1階のKITAMINTHALL約450平方㍍と2階ミーティングルームなど約427平方㍍の合わせて約880平方㍍。最大収容人数を300人と想定している。1月の能登半島地震を受け「身近な避難所の必要性を思った」と同社。「急きょ創立40周年事業として取り組むこととし、市と相談して準備してきた」という。
締結を終え、辻直孝市長は「想定外の災害も起こる。市民の安心安全への力添えに感謝したい」と話した。
同社の永田裕一社長は「まだ十分ではないが、今後、災害時用の大型冷蔵庫を設置するほか毛布や水などの備蓄も少しずつ進めたい。万が一の際は気兼ねなく寄ってもらいたい」と呼びかけた。(寒)