オホーツク要約筆記サークル(斉藤幸喜会長)のメンバーが21日、北見市総合福祉会館で開かれた北海道中途難失聴者協会オホーツク支部(岩渕聖司支部長)の北見月例会に参加。言葉を文字にして伝える要約筆記を行い、大変感謝された。
中途難失聴は、発達後に聴力を失う聴覚障がいの一つ。発声は不自由ないが、聞こえにくさを抱えている人が潜在的に多いとされる。
こういった難聴者らが講演会を受講したり、会合や打ち合わせを行う際には、スクリーンを用いて言葉を文字で表記することが有効な手段とされる。
ただし、すべての言葉を書くにはスピードが追いつかないことから、要約筆記では内容を絞り込んで大事な要素を伝える。オホーツク要約筆記サークルでは養成講座を受講した人や市の要約筆記奉仕員を務める人らがメンバーとして活動する。
この日の月例会には4人のサークルメンバーが参加。同支部会員が今後の福祉イベントの内容を相談したり、近況報告を行う際の言葉を文字にして伝えた。
岩渕支部長はサークルの活動に「助かります」と感謝するとともに「多くの失聴者が活動に参加することで、理解の輪が広がればいいですね」と話した。
この日行った3つの要約筆記を紹介。
【OHC(オーバーヘッドカメラ)】透明シートに油性ペンで書いた文字をスクリーンに投影する。一度に大勢に伝えることができる。
【ノートテイク手書き】1人対1人や窓口対応などで用いられる。文字を書く速さは話す速度の5分の1程度とされる中で、要約したり略語を使ったりして、話に遅れないように進める。単語だけで通じ合えることもある。
【パソコン要約筆記】対象者が1~2人の場合はパソコン操作の横に座ってもらい進める。大勢の場合はスクリーンに投影する。入力速度は1分間に120~150字とされ、大変な集中力が要求されることから交替しながら要約筆記を行う。
同サークルの問い合わせは斉藤会長(090-3897-4348)または事務局(okh.kikoe.nayami@gmail.com)へ。(寒)