■前市長から
「市長への手紙」は、まちづくりに関する市民の質問・提言・疑問などを受け付ける。この試みは前市長時代の1997(平成11)年に始まり、手紙やはがき、ファクス、電子メールで受け付けている。
21(令和3)年の市議会定例会・一般質問で小田部照議員は、「『市長への手紙』の質問・回答内容は、市民が今、どのようなことを望んでいるのか、また、市がどのようなことを考えているのかを知る大切な機会となる」とし、公開するよう求めた。
市は小田部氏の指摘を踏まえ、21年度分からの公開に踏み切った経緯がある。
公開開始から3年…年間80通前後届き
■80通前後
市のHPでは現在、21(令和3)年度から23(同5)年度までに寄せられた手紙、回答が要約された形で公開されている(※担当職員が直接対応したケース、個人的な内容などは非公開)。
23(令和5)年度の受け付け数は81通(170件)だった。22(同4)年度は84通(107件)、21(同3)年度75通(96件)となっており、近年は年間80通前後の手紙が届いている。
市役所に届いた「市長への手紙」はすべて、水谷市長が目を通している。ただ、返答については水谷市長がすべて筆を執っているわけではなく、担当職員がサンプル文書を作成し、「その文書に市長が赤ペンを入れて修正するスタイル」(市職員)だ。
市政運営への評価や手厳しい意見も
■苦情
「市長への手紙」には、水谷市長の市政運営を好評価するものもあれば、「手厳しく、耳が痛い内容もある」(市の幹部職員)。
23(令和5)年度に届いた「市長への手紙」の特徴の一つは、市職員の対応・態度についての苦情が目立ったことだ。
21(令和3)年度、22(同4)年度ともに、市職員の対応・態度についての苦情はゼロだった(※公開分に限る)。
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次回は、市民から寄せられた職員の対応・態度に関する手紙の内容を含めた、水谷市長の回答などを紹介する。