■疑問、不安、怒り
毎年、本格的な夏が近づくに合わせて、本紙には市民の雑草に関する疑問が寄せられる。大半は「市内の公園、市道の歩道脇の雑草が伸び、ひどい状態。どうにかしてほしい」といった内容だ。
網走市の住宅街に住む男性市民は毎年、公道の歩道脇の雑草をボランティアで刈っている。「伸び放題の雑草はみっともないので刈っている。役所に頼んでも無理だということはわかっているので」と話す。
「市長への手紙」にも苦情届き「早期に対応」と回答
水谷洋一市長が市民から募っている「市長への手紙」。昨年6月、潮見地区の住民から届いた手紙には「通学路の歩道脇に、小学校低学年の子の背丈位まで伸びている雑草があります。安全面から見ても早々に刈るべきだと思います」と記されていた。
この手紙に対して水谷市長は「早期に草刈りができるように対応します」と回答した。
市内の民生委員による環境点検でも、公園で伸びている雑草を防犯上の観点から問題視する意見も出ている。
■問題点
公共スペースの雑草が伸び放題だと、どのような問題が起きるのだろう? 関係者の見解などを要約すると、次のような問題点が考えられる。
①街並みの景観を損ねる(網走は観光地でもありスポーツ合宿タウンでもあるため〝美しい景観づくり〟は重要)。
②雑草による〝死角〟は交通事故、犯罪を誘発する可能性がある。
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市の財政難や人手不足が背景に
公共スペースの雑草問題は、全国の自治体で課題とし浮上しているようだ。背景には「財政難」「人手不足」などがある。網走市も財政が苦しいとされ、働き手不足も深刻な問題だ。
次回は、網走市にある公園、市道の草刈り時期や回数、予算額などを紹介する。