連載 水谷市長の〝想い〟にふれて ㊦

2024-05-10 掲載

(網走市/社会)

「市長への手紙」の実態

 網走市の水谷洋一市長が市民から募っている「市長への手紙」。3年前からは手紙の内容、回答内容を公開。2023(令和5)年度分の〝手紙〟の特徴は、職員の対応・態度への不満が目立ったことだ。過去3年において前例のないケースで、役所OBらは「最終的には水谷市長の統治能力の問題では」と指摘する。(大)

市職員の対応・態度への不満
回答内容はほぼ「注意喚起・指導」

■対応・態度に不満

 市のHPでは現在、21(令和3)年度から23(同5)年度までに寄せられた手紙、回答が要約された形で公開されている(※担当職員が直接対応したケース、個人的な内容などは非公開)。

 23(令和5)年度に届いた手紙(81通170件)のうち、職員の対応・態度についての苦情は5件あった。一方、21、22年度はゼロ件だった(※公開分に限る)。

 23年度中、職員の対応・態度への苦情の手紙は3月、4月、8月、11月に受理されている。苦情内容の一部を紹介する。

~・~・~・~・~

・「役所で手続きの説明を受けたときに、親切ではない言い方をされた」

・「質問しても支離滅裂な説明を押し付ける回答。(職員は)持論を語り、無理やり納得させられた」

・「電話で問い合わせをした際、独り言のような、友達に話すような言葉使いで対応された。きちんと指導を受けていないのか疑問」

役所OB「組織のトップが範を示して」

■回答内容

 職員の対応・態度に不満を感じる手紙に対し、水谷市長の回答内容はほぼ同じで、「日ごろより指導しているが、指摘を受けて改めて注意喚起いたします」「接遇研修などを通じて改めて接遇の向上に努めます」といった感じだ。

 市職員の接遇マナーの向上は永遠のテーマだ。

 前市長時代は、役所1階の案内カウンターに部長職の職員を座らせ、来庁者の対応に当たらせた。

 開庁から閉庁まで部長が案内カウンターにいるため、「職員の対応・態度にも目を光らせる効果があり、接遇マナーが向上した」(元市議)という事例もある。

 職員の対応・態度に不満を抱いた手紙が目立ったことについて、役所OBは「組織のトップが範を示すことが大事。水谷市長は職員の接遇マナーの向上にもリーダーシップを発揮すべきでは」と、取材に応じてくれた。

 ……………………

 2010(平成22)年に初当選し、現在4期目の水谷市長。市長就任から14年目を迎え、市職員とのコミュニケーションはますます深まっているはずだ。職員の〝レベルアップ〟に向けた指導力にも期待が寄せられている。

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  • 市長への手紙

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