美幌町文化財審議委員会(加藤郷史会長)の現地観察会が5月28日、柏ヶ丘運動公園の指定文化財「ベニバナヤマシャクヤク自生地」などで観察を通じ、保護や保全のあり方について考えた。
ベニバナヤマシャクヤク自生地は、美幌町が1999(平成11)年に登録した4つの指定文化財の1つ。絶滅が危ぐされているボタンの仲間で、6月ごろにピンク色の花を咲かせる。自生地には盗掘などから守るため、簡易防護柵や看板が設置されている。
この日は委員5人が美幌博物館の鬼丸和幸館長らの案内で自生地を訪問し、つぼみを観察。委員らは「きれいな色」「品がある」などと感想を述べていた。城坂結実学芸員は「20年前と比べると株が半減している。周囲には外来種の樹木が増えてきており、今後の管理や保護についても意見をうかがえたら」と話した。鬼丸館長は、看板を設置している趣旨について「オープンにすることで盗掘を防ごうという考え」と説明した。
一行はこの後、同じく運動公園にある遺跡「リンナイチャシ跡」も訪れた。(浩)