■加熱
網走市で目立つサケ釣り愛好家による問題は、「場所取り」「テント・小屋の常設」「迷惑駐車」「排泄」などだ。
杭による場所取りや迷惑駐車など
対策講じるも抜本的解決には至らず
「場所取り」については、海岸に勝手に杭(流木や竿、鉄杭など)を打ち込む。海岸に杭がずらりと並ぶ風景は異様で、3年前にオホーツク総合振興局が中心となった〝一斉杭抜き作戦〟を展開したが、イタチごっこは続く。
杭のほか、無許可でテントや小屋を設置し、〝長期滞在型〟でサケ釣りに興じる愛好家も出現。また、釣りスポットの二ツ岩地区、美岬トンネル出口周辺などは迷惑駐車が横行するようになった。
市内関係者はこうしたルール・マナー違反行為について「加熱するばかり」と嘆く。
斜里町の取り組みなど参考に広域・多角的に取り組む
■本腰
サケ釣り愛好家によるルール・マナー違反行為について、網走市はこれまでも対策を講じてきた。しかし、抜本的な解決には至らず、「場所取り」「迷惑駐車」などは後を絶たずに社会問題化してきた。
こうした状況を重く受け止めた市は今年5月、同検討委を設置した。
メンバーは東農大網走や道立さけ・ます内水面水産試験場、地元漁協、地元観光協会などの代表者ら11人。加えて、オブザーバーとしてオホーツク総合振興局、網走署、網走海保、斜里町、小清水町などが名を連ねる。こうしたメンバー構成にしたことで、広範囲・多角的な対策を講じることが可能になるわけだ。
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次回は、同検討委で策定準備を進めるローカルルールの内容などを紹介する。