連載 ルール・マナー違反許さない (上)

2024-06-13 掲載

(網走市/社会)

網走市、サケ釣り対策に本腰

 網走市でサケ釣り愛好家によるルール・マナー違反行為が社会問題化しつつある。市は先日、関係機関・団体からなる「さけ・ます等遊漁環境対策検討委員会」を立ち上げ、対策に本格的に乗り出す姿勢を明確にした。今秋までには、斜里町の取り組みなどを参考にしたローカルルールを策定する。網走市の本気度などを調べた。(大)

さけ・ます等遊漁環境対策検討委立ち上げ
今秋までにローカルルール策定へ

オホーツク総合振興局による杭抜き作業(本紙YouTubeチャンネルより) == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
オホーツク総合振興局による杭抜き作業(本紙YouTubeチャンネルより)

■加熱

 網走市で目立つサケ釣り愛好家による問題は、「場所取り」「テント・小屋の常設」「迷惑駐車」「排泄」などだ。

杭による場所取りや迷惑駐車など
対策講じるも抜本的解決には至らず

 「場所取り」については、海岸に勝手に杭(流木や竿、鉄杭など)を打ち込む。海岸に杭がずらりと並ぶ風景は異様で、3年前にオホーツク総合振興局が中心となった〝一斉杭抜き作戦〟を展開したが、イタチごっこは続く。

 杭のほか、無許可でテントや小屋を設置し、〝長期滞在型〟でサケ釣りに興じる愛好家も出現。また、釣りスポットの二ツ岩地区、美岬トンネル出口周辺などは迷惑駐車が横行するようになった。

 市内関係者はこうしたルール・マナー違反行為について「加熱するばかり」と嘆く。

斜里町の取り組みなど参考に広域・多角的に取り組む

■本腰

 サケ釣り愛好家によるルール・マナー違反行為について、網走市はこれまでも対策を講じてきた。しかし、抜本的な解決には至らず、「場所取り」「迷惑駐車」などは後を絶たずに社会問題化してきた。

 こうした状況を重く受け止めた市は今年5月、同検討委を設置した。

 メンバーは東農大網走や道立さけ・ます内水面水産試験場、地元漁協、地元観光協会などの代表者ら11人。加えて、オブザーバーとしてオホーツク総合振興局、網走署、網走海保、斜里町、小清水町などが名を連ねる。こうしたメンバー構成にしたことで、広範囲・多角的な対策を講じることが可能になるわけだ。

 ……………………

 次回は、同検討委で策定準備を進めるローカルルールの内容などを紹介する。

キーワード

  • サケ釣り
  • マナー違反

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