オホーツク海病院を運営する北見の医療法人ケイ・アイ(佐孝基理事長)は、市馬場町のさこういねおビル内の住宅型有料老人ホームを、福祉事業を展開する株式会社エムリンクホールディングス(本社=北見、本見研介代表取締役)に事業譲渡する。今後、譲渡契約を結び、8月1日から「北見クラス マリーエ」の新名称で運営が引き継がれる。
北見市内で20日、両者合同の「医療福祉連携および事業譲渡報告会」が行われた。
佐孝理事長は譲渡の理由について、療養病棟から回復期リハビリテーション病棟への転換期を迎えていることから「リハビリを主体とした病院経営に注力するため」と述べ、介護の現場を熟知している同社へ打診したと説明した。
内容は同ビルおよび土地を譲渡し、有料老人ホームの運営を引き継ぐもので、譲渡額は非公開。現在は要支援~要介護3の認定を受けた32人が入居。従業員14人は希望に応じて雇用を継続する。8月以降の利用料負担について同社は「大幅な相違がないよう努力したい」とし、譲渡を機に入居者の睡眠状態が分かるICTシステムの導入を検討していることを発表した。
本見代表は「これを機に医療連携にますます力を入れ、より良いサービスを提供していきたい」と話し、佐孝理事長も「介護が必要な患者は、医療だけでなく生活への理解も重要。深い連携を築いていければ」と継続的な運営と成長に期待を寄せた。(理)