トコロチャシ遺跡群は常呂川河口付近に広がる遺跡群。古くは縄文時代(1万4千年~2400年前)から始まりオホーツク文化時代(5~9世紀)、擦文文化時代(7~12世紀)、アイヌ文化時代(13~18世紀)と幅広い年代の遺物が集積している。
遺跡群の整備エリアは6・6㌶で北側にはオホーツク文化時代の竪穴住居跡が点在しているほか、アイヌ文化時代に儀式や戦に使われたチャシ跡が残されている。整備工事は2021年度に始まり、すでに園路や案内板、チャシ跡の濠に架かる樹脂製の橋、竪穴住居内部を覆う上屋などが完成。しかしその後は、市の財政事情により、工事が中断していた。
さきごろ残りの整備事業の予算が可決され、8月末にも中断していた工事が再開する見通し。ところ遺跡の森によると、今後は竪穴住居の内部やチャシ周囲の柵、駐車場整備などが予定されている。住居内部は土間や炉、熊の頭骨を並べた祭壇などを再現する。
当初は今春の公開予定だったが、1年遅れの来春公開の運びとなる。(柏)