道路交通法では、歩行者などが横断歩道を横断している、または横断しようとしている時は、車両は横断歩道の前で一時停止し、歩行者の通行を妨げないようにしなければならないと定められている。
「横断歩道は歩行者優先」のはずが、この状況での車両の一時停止率は地域差がある。2023年に日本自動車連盟(JAF)が行った調査によると、北海道の停止率は29・0%で全国平均の45・0%を大きく下回った。
道警が推進する運動の趣旨は次の通り。
■歩行者
・左右の安全を確認。手を挙げる(ハンドサイン)=写真①=などして横断する意思を伝える。
・一時停止したドライバーと目を合わせ、会釈などで感謝の気持ちを伝える。
・車が止まっても左右を確認。横断中も再度、左右を確認する。
■ドライバー
・横断歩道手前にあるダイヤマークの道路表示を確認したら、すぐに停止できる安全な速度で走行する。
・横断している人、しようとしている人がいる時は必ず停止する。
・停止後、横断しようとしている人に「お先にどうぞ」と手で合図(ハンドサイン)=写真②=する。(浩)
19~23年の5年間に、道内の交通事故で亡くなった歩行者206人のうち、6割以上の130人が道路横断中だった。
美幌警察署などが啓発活動
歩行者の被害なくしたい
これらのことから、道警などは運動を推進。8月を強化月間として啓発などを展開する。
24日の啓発は、強化月間に先駆けて実施。美幌警察署員、美幌地区交通安全協会職員らが「ハンドサインでストップ運動実施中」の看板を掲げ、通りがかる車両のドライバーにチラシを手渡して運動の趣旨を説明した。
美幌警察署地域・交通課の村上僚課長は「互いに意思表示をし、思いやりと感謝の気持ちを示すことが事故の防止にもつながります」と運動の実践を呼びかけている。