■何発?
近年、ネット上などでは「〇〇市の花火大会は〇発打ち上げる」との情報が行き交っている。自治体によっては、事前の告知ポスターに「〇発超の花火大会」と記すケースもある。
一方、北海道を代表する国内トップクラスの「勝毎花火大会」(帯広市)は、何発打ち上げるかは「非公開」(公式サイトより)としている。
今夏、本紙配布エリアの市町での花火大会で打ち上げ数が最も多かったのはどこか?
ダントツは網走市の1万発だった=7月27日開催=。実行委事務局の網走商工会議所は「8千発を目標にしていましたが、1万発を超えることができた」と話す。
北見市の花火大会(7月20日開催)は約4千発、大空町女満別(8月3日開催)は約3千発、美幌町(同10日開催)は約1500発(※いずれも主催者発表)。オホーツクにおいて、網走市の1万発は〝破格〟だということがわかる。
数の迫力で圧倒もよいけど
小規模〝のんびりスタイル〟も人気
■比較しないで
自治体の花火大会は、地元住民にとって楽しみにしている大切なイベントだ。一方で近年は、「何発上げるのか」が一つの基準になりつつある風潮にある。
本紙配布エリアにあるA町の経済団体関係者は「正直、『何発上げるのか』という質問には答えたくない。その理由は他市町と比べられるのが嫌なんです」と答えてくれた。
大空町の男性町民Aさん(50代)。網走市の〝1万発花火大会〟を観覧した数日後、地元の花火大会も見学した。
「網走の1万発はすごく迫力があったけれど、女満別の花火大会もよかった。ゆったりした花火大会も大好き」と話す。
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次回は、花火大会の開催にかかる予算や課題などを紹介する。