北見市北見自治会連合会の防犯対策研修会がこのほど、北見市東三輪のサンライフ北見で開かれた。各町内会の役員ら約50人が出席。北見警察署生活安全課の神野亜衣課長が「あなたも狙われている!最近の被害状況」と題して詐欺をテーマに語った。
道内の特殊詐欺の被害状況は、今年1~6月で57件、被害額は前年同期比4500万円増の約1億9千万円。警察官や銀行職員を演じてキャッシュカードや通帳などをだまし取る「預貯金詐欺」、行政機関職員などのふりをして電話し、医療費の還付金があるとしてATMに誘い出す「還付金詐欺」など、さまざまな特殊詐欺について紹介した。
中でも「最近急増している」というSNS型投資・ロマンス詐欺では、今年1~6月の北見署管内の被害件数は6件、被害額は約6千万円で「実際の被害は1億以上あるのではないか」と危惧した。
SNS型投資詐欺は「儲かる話は詐欺と考える。著名人を名乗り、やり取りするのは危ない」。また、SNSを通じて恋愛感情や親近感を抱かせながら投資などに誘導し、金銭をだまし取るロマンス詐欺は「相手が外国人と名乗る」「一緒に投資しようなどと口座へ入金するように要求する」など疑うポイントを上げた。
なぜだまされてしまうのかについて「正常性バイアス」という心理状態を利用することで「自分はだまされるわけがないと感じさせる」などと説明し「騙されるかもしれないという考えを持つことも大切」と注意を促した。
被害に遭わないために大切なのは「詐欺の手口に関心をもつこと」で、「お金の話は一人で決めずに家族や警察などに相談する。通話内容を自動録音したり、警告メッセージ機能がついた電話防犯機器は被害防止に効果的」と話した。
最後には「キャッシュカードの交換が必要」「名義貸しは違法、逮捕される」といった電話は「要注意」と呼びかけた。