北見で「ペットの防災について考える」

2024-10-15 掲載

(北見市/社会)

大切な家族の一員
飼い主が守るための準備を

 動物愛護週間関連事業「ペットの防災について考える」が6日、北見市民会館で開かれた。専門家による講演とパネルディスカッションが行われ、参加者は熱心に耳を傾けた。

 オホーツク総合振興局、オホーツク獣医師会などの共催事業。人とペットの命を守るために必要なことを学ぶねらい。

専門家による講演とパネルディスカッション

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心理メカニズムの理解を

 北見市防災危機管理課の橋本誠治課長は、市のハザードマップを紹介し、心理メカニズムの「正常性バイアス」と「同調性バイアス」について説明。どちらも日常生活では有効とされるが、災害時には「どうせ大丈夫だろう」との考えが逃げ遅れや判断の誤りにつながるおそれがあるという。橋本氏は「こうした心理状態を乗り越え、行動することが重要」と訴えた。

 また北見市の場合、避難所へのペット同行避難は可能だが「動物アレルギーの被災者も想定されるため原則、屋外での滞在になる」と理解を求めた。

「公助」に期待は難しい

 北海道動物愛護センターあいにきた(江別市)の山中恭史所長は「災害時には多くのペットが被害に遭っているが、公助によるペットの救助を期待するのは難しい」とし、飼い主自らがペットを守るための準備を提案。「家具の固定やガラスの飛散防止、避難行動に必要なしつけを」と求めた。

 わんにゃん訪問介護「ぴりかのもり」(札幌市)の青山ともみ代表は「避難所ではペットの支援は後回し」と語り、ペット用の備蓄を説明。「ごはんとお水は多めに買い置きし、災害時は好き嫌いなく食べられるように、普段から色々なごはんで練習を」と呼びかけた。

ペット用グッズ用意を

 このほかマナーウエアやポータブル猫トイレ、防臭袋などのグッズを紹介。マナーウェアやペットを運び出すケージ、キャリーバッグは「普段から慣れさせておくことが大切」と語った。

 ペットの個体を識別するマイクロチップは、飼い主の元に戻る確率が格段に高いことを説明。「外れることのない小さな名札」と装着を促した。(柏)

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