こども家庭庁が定める毎年11月の「秋のこどもまんなか月間」に賛同する北見市は、関連する取り組みを展開しています。
同庁の「こどもまんなか月間」は、社会全体で子どもや子育て中の人たちを支える機運を醸成する狙い。「秋の―」は昨年11月に定められました。
北見市は今回、「オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン」などに関連する取り組みを集中的に実施しています(※関連事業の一部は表の通りです)。
問い合わせは、市子ども支援課(0157-25-1137)へ。(大)
ヤングケアラーの実態把握を
北見市は、ヤングケアラー(※MEMO)の実態などを探るため、市内の中高校生らを対象にしたアンケート調査を進めています。「ヤングケアラー」にテーマを絞ったアンケートは初めてです。調査の対象者となる、高校生に相当する年齢であるものの高校に在籍していない市民にも配慮し、回答はWEB限定としました。回答期間は今月30日までで、市子ども支援課は「年度内には結果をまとめたい」としています。
若者の〝リアルな声〟聞き今後の支援策に反映へ
アンケートは、市内中学校の生徒約2600人、高校の約2700人のほか、高校生に相当する年齢の市民を対象に実施。ヤングケアラーの実態や認知度をはじめ、学校や家庭生活の中で抱える悩み・困り事などを把握し、今後の支援策に反映させる狙い。
市は調査を実施するにあたり、事前に市内中学校と高校を通じてアンケートの趣旨を説明。高校に在籍していない調査対象者もいることから、回答方法はWeb回答のみとし、市の公式HPからも答えられるようにしました。
アンケートの「中学生用」の質問は30項目あり、主に選択方式。ヤングケアラーについては、「家族の中に高齢や病気、身体が不自由、幼いなどの理由により、お世話(食事や着替えなどの身の回りのお手伝い、病院への付き添いな気遣いなど)が必要な人はいますか?」などとの質問を用意しています。
市は中学生と高校生が答えやすいよう、調査票には「あなたの回答が家族や友達に知られたり、家族に連絡が入ったりすることはありません」などとの説明文を添えています。市の担当者は「子ども達がどのような場面で回答するのかを想定した上で、設問の内容や順番にも配慮したつもり」としています。
今回のアンケートは、こども家庭庁の定めた「秋のこどもまんなか月間」(毎年11月)や関連キャンペーンの趣旨に賛同した形で実施。北見市においてのヤングケアラーの実態を、〝子ども目線〟の回答から浮かび上がらせるという前例のない試みとなります。
市子ども支援課は「単純な集計結果とはせず、しっかりと分析をした上で今後の支援策に反映させたい」とし、来年3月末までには調査結果をまとめる考えです。
MEMO
本来〝大人〟が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子ども・若者のこと。責任や負担の重さにより、学業や友人関係などに影響が出てしまうこともある=こども家庭庁のサイトより=