自分らしいモノづくりを

2024-11-15 掲載

(置戸町/文化)

置戸・オケクラフト作り手養成塾を修了

 この秋、置戸町のオケクラフト作り手養成塾の研修を終えた永井悠太さん(39)と河越義雄さん(49)。2022年秋に入塾し、自分らしいモノづくりを模索しながら木工の基礎や製作技術などを学んできた。ともに年内にも独立工房を構え、職人としての歩みを本格化させる。

河越 義雄さん(49)
永井 悠太さん(39)

オリジナル製品を手にする永井さん(左)と河越さん == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
オリジナル製品を手にする永井さん(左)と河越さん

永井さんは境野地区で工房開設準備中
「地域に根を張り頑張りたい」

 永井さんは岡山県出身。これまで北見市役所やアウトドアメーカーなどに勤務した。北見に住んでいたころからオケクラフトを愛用しており、自分でも作りたいと入塾を決めた。幼少期に陶芸家の母親と食器を作り、愛用していた思い出から自分が作ったものを子どもに使わせたいと感じていたという。

 趣味はアウトドア。2人の子どもがいる父親の永井さん。今の暮らしが製品づくりのヒントとなり、アウトドア用の金属の器「シェラカップ」に重ねて収納できる器や、子どもでも扱いやすいよう置いた時の安定性などに配慮した食器などを製作している。

 境野地区で「やませみ工房」の開設準備を進めている。一部の地域では渡りをせずにその地にとどまり繁殖するヤマセミのように「地域に根を張って頑張りたい」と意気込んでいる。

河越さんも年内の工房開設目指し
「10年後、一人前と言える作り手に」

 河越さんは空知管内芦別町出身。木工製品の中でも特に木軸ペンに魅せられ、1年ほど悩んだ末に「好きなことを仕事にしたい」と会社を辞め、養成塾に入った。

 研修期間の2年間はあっという間だった。

特に木工ろくろの技術習得には時間を費やしたそうで「難しい反面、作る楽しさや面白さを感じることができました。自分でお椀を作った時は感動しました」と振り返る。

 木材によって多様な表情を見せる木軸のボールペンやリム皿を中心に製作するほか、来年3月に控える卒塾展に向けて、クルミのこぶ材を使った大きなボウルの製作にも挑戦したいと語る。

 年内に工房「craft440(ヨンヨンゼロ)」の開設を目指しており、まちの振興の一役を担うオケクラフトの職人として勉強を重ねながら「10年後に胸を張って一人前と言える作り手に成長していきたい」と話している。(理)

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  • オケクラフト

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